大分こどもいちご園分園舎

Japan

 大分市に所在する、既存のこども園の分園舎です。凹型曲面の断面形状を持つ折板構造の大屋根と壁による門型の囲いの下に、1階に0歳児と1歳児を対象とした保育室を配置し、2階は多目的な会議室を配置。館内はウッドデッキを敷いたテラス状の立体的回遊性を持つ半屋外空間で接続されています。

 既存園舎と広場を介して空間的に繋がっており、2歳児以上の幼児や、2階を利用するために地域の児童が訪れることもあります。東西に上下を繋ぐ半屋外スペースがあり、西側には階段と滑り台が設置されています。東側には上下のテラスを繋ぐ階段と、立体的なネットやクライミングホールドが設置されている。子供達が立体的に動き回り、遊び、交流することができる、遊具としての園舎を目指しました。
 
 社会福祉法人とんとんは、1991年に大分県では前例のない重度の障がいを持つ幼児のみを母子分離で預かる民間非営利の保育事業を開始しました。その後も子育て支援事業や発達の遅れのある幼児を対象とした福祉事業、認定こども園や学童保育等、積極的に「保育と障害福祉による総合的な発達支援」を約30年間にわたり大分県で先駆的に行ってきました。昨今、共生社会の形成に向けた様々な取り組みが行われていますが、その中で主軸となるものが「ソーシャルインクルージョン」です。障害がある子もない子も、誰ひとり排除せず包摂し、社会参加する機会を持つことを目指す中で、大分いちごこども園は同一法人の児童福祉施設である障害児通所施設と同一敷地において園庭を中心に施設を共有しています。また認定こども園として、社会福祉施設及び幼児教育施設としての性質を持ち、建築基準法の特殊建築物に該当します。

 近年こどもが利用する児童福祉施設は園児への重大事故や不審者対策、近隣住民への迷惑施設とならないための騒音対策などから、閉鎖的になることが少なくありません。このこども園舎では、十分に守られた環境でありながら、内と外が一体となった解放性と、住宅地の限られた敷地内での分園舎の実現で立体的に空間を展開し、様々な状況の子どもたちが、安全にのびのびと身体を動かせる場の実現を目指しました。

Architects
HAJIMARI ARCHITECTS Inc.
År
2021
Projektstatus
Built

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